低身長の治療って具体的にどんなことするの?

 

身長が伸びる時期は限られています

一般的に、成長ホルモン治療が効果を発揮する時期は限られていると言われています。

低身長の治療を開始する場合、最終的に就学前の3~4歳くらいにひと通りの検査をして、5~6歳ごろから治療を開始し、思春期前までに平均身長に近づけられることを狙って治療がスタートします。

思春期が始まる直前の身長が、最終身長に関係していますので、思春期が始まると全員が一斉に同じペースで身長が伸びていくので差が埋まりにくくなります。

有名人や芸能人で成長ホルモン治療を受けているのは誰かいる

サッカー界では現在バルセロナで活躍するトッププレイヤーのリオネル・メッシ選手が9歳の頃に「成長ホルモン分泌不全性低身長症」と診断され、その後バルセロナの援助を得て、治療を受けたことでも知られています。

成長ホルモンの分泌に異常があると判断された場合

病院の検査をした結果、成長ホルモン分泌不全性低身長症(以前は下垂体性小人症と呼ばれている)と認定され、治療を開始するためには成長ホルモンが足りないことを2種類以上の成長ホルモン分泌刺激試験という検査で確認することが原則となっています。(※低身長が病気によるものであると認定された事を意味する)

検査を受けたうちの約5%の子どもが健康保険の適用範囲とされ、治療を受ける事が可能になります。

残りの95%は成長ホルモン治療が健康保険の適応にはならず治療を受ける事ができません。(他の方法を探す必要があります)

成長ホルモン治療が適当となる成長障害は6種類あります

①成長ホルモン分泌不全性低身長
②ターナー症候群
③慢性腎不全
④プラダー・ウィリー症候群
⑤軟骨無形成症
⑥SGA性低身長症

低身長の治療はどんなスケジュールで進むの?

低身長を改善するために、3歳から成長ホルモンによる治療を始めることが可能です。

低身長の程度が強くなっていない場合、本人も毎日の注射を受け入れやすくなる5~6歳ごろから開始すると良いと思います。(SGA性低身長症の場合には、3歳以上からスタートできます。)

低身長の成長ホルモン治療は手術ではなく、自宅の注射になります

成長ホルモンはたんぱく質の一種なので、飲み薬にすると胃腸で消化・分解されてしまいます。そのため、口から摂取する内服ではなくて、注射による治療となります。

成長ホルモンを注射する目的は、健康な子どもの正常な成長ホルモン分泌状態に近づける事です。基本的に、成長ホルモンは、睡眠のはじめの頃、分泌量がピークになります。夜寝る前に1日1回注射をすることで理想的な状態に近づけます。

定期的に毎晩注射することが一番背を伸ばす効果があります。

成長ホルモン治療を開始するとどれくらい効果があるの?

治療開始前に年間3~4cmだった伸びが、治療開始後の最初の1年間では平均8cmほどの伸びを示します。

2年目以降は子どものひとりひとりの状況によって異なります。最終身長は平均身長にまで達することもありますが、そこにまで達しない場合ももちろんあります。

成長ホルモン治療にかかる費用はどれくらい?

現在のところ、一定の基準を満たしていると、治療費の大部分が公費によってカバーされます。場合によっては健康保険を使っての治療となり、実質いくら自己負担があるかは、各人の状況や加入している健康保険によって異なります。

インターネットで色々な低身長専門外来を調べてみると、実費治療の場合は、1年間で100万円単位お金がかかることが分かっています。

成長ホルモン治療の通院回数は?

治療が始まって最初のうちは、1ヶ月に1回子どもに通院してもらいますが、最終的には年に3回、春、夏、冬の休み中に検査し、経過を見守ります。

お父さんやお母さんは、原則1ヶ月に1度、成長ホルモン薬剤を取りに来てもらい、治療の様子を報告し、状況を確認し合う事が大切です。

成長ホルモン療法に副作用ってあるの?

成長ホルモン療法は基本的に身体の中に不足しているホルモンを補う治療であり外科的な治療を施すわけではありません。安全な治療方法だと言えます。

しかし、まれに成長通などの痛みを引き起こす可能性があるかもしれません。

成長ホルモン治療の終了の時期はどれくらいですか?

成長ホルモンによる治療は、骨年齢が目安になります。

手のレントゲン写真を撮って「骨年齢」を調べることで把握します。

骨年齢で男子17歳、女子15歳くらいまでが思春期の終わりですのでそのころが成長ホルモン治療の終了の目安となります。骨年齢が男子17歳以上、女子15歳以上になると、骨端線が閉鎖し、成熟した大人の骨になり身長の伸びが止まります。

それが「成人身長」です。

「成人身長」になると、成長ホルモンによる治療は終わります。この時期を決定するためにも、成長曲線で身長の伸びを確認することが重要です。

また身長が、男子156.4cm、女子145.4cmに達したとき、あるいは一般に1年間に3.0cm以上伸びなくなったときには、小児慢性特定疾患治療研究事業による公費負担は適用されなくなります。

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